67 名前:名も無き被検体774号+[] 投稿日:2013/08/15(木) 02:43:53.38 ID:XJDXe4i20 [2/11]
ある日のこと、僕は学校の美術室の掃除当番だった。
早く終わらせて帰ろうと思い急いでいたら、一枚の絵が大事そうに飾られているのを見つけた。
その絵はとても綺麗な女の人の肖像画だったが、少し不気味で目に特徴があった。
とても大きな瞳で、こっちを見ている気がした。
なんだか怖くなり、急いで掃除を終わらせ帰った。
次の日、学校は大騒ぎになっていた。
例の美術室の絵が盗まれたのだ。
最後に絵を見たということで、僕は美術室の先生にいろいろ聞かれた。
「なるほど 掃除をしていた時には、ちゃんとあったんだね」
「間違いないです あの絵は高価なものなんですか?」
「あれは『眠りに落ちた美女』といって、私の知人の画家が、自分の娘の寝顔を見て描いたものなんだ
特に価値はない 尤も、画家も娘ももうこの世にいないけどね」
「そうなんですか…」
あの絵は結局見つからなかった。不思議な事に、泥棒が入った痕跡はなかったらしい。
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